製粉・パン業界の市場規模について

製粉業界の市場について

このエントリーをはてなブックマークに追加  

食品業界の中でも、数少ない寡占業態なのが製粉業界です。100余りの製粉メーカーが存在する中で、出荷量全体の7割以上を日清製粉グループ本社などの大手4社が占めています。

 

製粉・パン業界の市場規模について

 

製粉業界の出荷量は安定している

 

一般に「製粉」とは、穀物を粉砕して粉を製造することをいいますが、食品業界では小麦から小麦粉に一次加工する業態のことをこう呼びます。製粉工程では原料となる小麦を胚乳と外皮に分け、胚乳は小麦粉に加工され外皮は配合飼料の原料であるフスマに加工されます。

 

製粉振興会の調べによると、2005年度の国内小麦生産量は87万5,000t、小麦輸入量は478万7,000tとなんと小麦全体の84.5%が輸入小麦となっています。そして、このうちの490万4,000tが小麦粉に加工されているのです。

 

 

この小麦粉のうち、86%はパンや麺、菓子などの加工食品の材料となり、残りは家庭用や工業用としてそのまま販売されます。また、国民1人当たりの小麦粉の年間消費量は31.7Kgになります。小麦の輸入は国の管理下にあり、以前は国産小麦も「政府無制限買入制度」により国の管理下にありました。

 

しかし、2007年産からこの制度は廃止されたため、現在は全量が民間で流通可能となりました。現在製粉メーカーは100社余り存在しますが、出荷量シェアの7割以上を日清製粉グループ本社などの大手4社が占めています。このため、製粉業態は食品業界の中でも数少ない寡占状態になっているといえるでしょう。

 

スポンサーリンク

 

パン業界の市場について

 

1096年代以降には、食の洋風化と共に日本でもパンが普及していきました。いまだ大手パンメーカーの寡占業態ではありますが、フレッシュベーカリーもシェアを伸ばしてきています。

 

付加価値を付ける時代

 

1996年代以降の「食の洋風化」によりパンの消費は拡大し、今や我々日本人にとって、パンは米と並ぶ主食としてなくてはならない存在となりました。2006年のパンの生産量(パン用小麦使用量)は約121万7000tで、国民1人当たりの年間消費量はなんと9.5Kgに上ります。

 

パン全体の生産量は、1980年以降120万t台で安定的に推移していますが、各種別に見ると、食パンは1980年頃をピークに下降し、1997年以降はほぼ横ばいとなっています。また学校給食パンは1970年頃から現在に至るまで緩やかに下降しています。

 

 

これらに対し、1980年代から本格化したライフスタイルの多様化の影響を受け、菓子パンやサンドウィッチなどの需要が高まり、今も安定して推移しています。ここでわかるように、菓子パンや惣菜パンなどの需要拡大がパン全体の消費低下を底上げしてきたといえるでしょう。

 

その立役者となったのが、焼き立てパンを提供するフレッシュベーカリーです。パン市場は、山崎製パンなどの大手メーカー4社が生産量の60%を占める寡占業態となっており、スーパーやコンビニ、喫茶店などに販売ルートを持ち、大量生産・大量販売で規模を拡大してきました。

 

しかし、1980年頃から台頭したフレッシュベーカリーが1990年以降、ショッピングセンターやスーパーなどに進出し、焼き立てという付加価値により消費者の需要を拡大していきました。このようにパン市場は、今後も新たな付加価値を追求することで安定成長が見込まれるでしょう。



このエントリーをはてなブックマークに追加